第2章
プロローグ
まえがき
あまりにもアネファンが思い付かないので、こちらを更新……毎日更新できるほどのストックはないですけどね
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「……なんだか今日は平和だ」
見慣れない街並みを眺めながら
平和だと感じた原因は明らか。今日は
そして
と言うのも、爬虫類系の獣人というのは世界的に見てもかなり珍しいのだ。その中でも
これ程顕著に特性が現れていることは非常に珍しく、『地球上に数人』といったレベルなのである。
だからこそ
というわけで、今日は俺一人なのだ。
「……誰も居ないなら居ないで、なんか寂しくなってくるな」
まだまだ外は寒いとは言え、あまり外に出ないのもどうかと思って外に出てみたのだ。せっかくだし、あまり行ったことのないところへ出掛けようと思って。
一人の時間を満喫していても、思い浮かぶ彼女達の顔。自分でも想像以上に、『彼女達の側に居たい』と心のどこかでは思っていたのだろう。
「んっ……?」
ふと目に入ったのは、なかなかにお洒落なスイーツのお店だった。イートインもできるそのお店は、如何にも女子高生が好きそうな……というか、インスタ映えを狙って多くの女性が集まりそうなところだった。
俺が思わず足を止めたのは、『
しかも俺は、その人物に激しく見覚えがあった。
「……
「っ!?」
声をかけられ、ビクッと肩を震わせるその人物は、俺が通う学校では一番の有名人……生徒会長の『
様々な武術を嗜んでいるらしく、肉体と共に精神も鍛え抜かれており、天性のカリスマで全校生徒を纏め上げている超人だ。
ちなみに、『アリサ』という海外っぽい名前ではあるものの、純日本人らしい。
「だ、誰かと思えば、
「えっ……? 先輩、俺の名前を……」
「私は生徒会長だぞ? 全校生徒の顔と名前ぐらいは覚えているよ」
天才かな?
「すごいですね、生徒全員だなんて……」
「生徒会長を務めているのだから当然だろう?」
「ところで、そんな生徒会長がここで何を……?」
「やっ……べ、別に、この店が気になったわけじゃなくてだな……」
「……入りたかったんですか?」
「ぅ……」
図星だったのか、少し顔を赤らめて俯く
「わ、私のような女の子らしくない女には似合わないだろう……?」
「いや……」
狙ってるのか素なのか分からないけど、今の
「今なら可愛っ───似合うと思うので、入っても大丈夫だと思いますよ?」
「し、しかしだな……」
うーん……あっ、そうだ。
「実は俺もここに入ろうかと思ったんですけど、男一人だと入りにくくて……」
「えっ……?」
「だから
「……ふっ、そこまで言われたら断るわけにはいくまい。他でもない後輩の頼みだ、私に任せろ」
……この人、頼られてると分かった瞬間持ち直した……というか、取り繕ってるのか? 俺の中では『鬼教官』みたいなイメージだったんだけど、もしかしたら彼女は猫を被っているだけなのかもしれない。
「はぁぁぁ……可愛い……」
注文し、到着したイチゴパフェの写真を撮りまくる
「ハッ……! す、すまない……」
「いえ、
「あっ! いや、そのっ……違くて───」
「あれ? 違うんですか?」
「違っ……くはないが……その、他の者には内緒にしてくれないか? 生徒会長としての威厳が……」
「最初から言いふらす気なんてありませんよ!?」
いや、まぁ
「そ、そうか、助かる……君は優しいな」
「俺もケーキとか好きですしね。……でも、そろそろ食べていいですか?」
「す、すまない! 待たせていたな、食べようじゃないか……!」
「そうですね、いただきます」
ふんわりとしたケーキにフォークを通すと、抵抗もなくふすりと刺さる。甘すぎず、イチゴの酸味と甘いが心地よい。
ここは間違いなく当たりのお店のようだ。
パフェを頬張った
そんなわけで俺は、たまたま出会った『三大美女』筆頭の
♢♢♢♢
「今日はありがとう、
「いえ、こちらこそ。一緒に入っていただいてありがとうございました」
「久しぶりにリフレッシュできたよ。これでまた、4月から頑張れるな」
「そっか、
「うむ。私がこの学校をより良いものにしてみせる。
「はい!」
にこやかにそう言い、ポニーテールを揺らしてその場を後にする
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