肉食獣系女子
「じゃあハル! またお昼に!」
「あぁ、またな」
「ようリスちゃ~ん、相変わらず
「『おはよう』の挨拶を知らないのかな?」
「相手によって使い分けてるだけだが?」
「俺に普通の挨拶はいらねぇってか」
「だってなぁ……幼馴染と言うことを差し引いても、
「それに、なんで『リス』のお前にあんなに懐くんだよ! もっと強そうな獣人もいるじゃん!? 普通の人間より弱そうなのに、リスって!」
「お前ら、どれだけリスをバカにしてくるんだよ……」
確かに俺に懐いてるようではあるけど……どう考えても主導権は向こうにあるんだよな。普通の幼馴染と言うよりは、最近は特に獲物に見られてる気がするし……。
『食べごろになるまで育ててやろう』的な……。
「じゃあリスには何ができるんだよ?」
「……頬袋に食べ物を溜めておける」
「それが何の役に立つんだてめぇ!」
「女子受け狙ってんのかコラ!」
「でも可愛いじゃねぇか!」
「えぇ……」
いや、まぁ俺も役に立たないと思って言ったけどさ。
だって他に役に立つことできないしなぁ……本当に
食われるって痛いのかな?
「
「……
俺が友人と話していると、気がついた
「
「あ、あぁ……」
「んっ……?」
「
俺が言い切るよりも早く、周囲にざわめきが広がる。対する俺は、思考停止だ。
俺の顔や身体を包み込む良い香りと暖かさ。そしてムニュッと形を変えて俺の顔を埋める柔らかさは、俺が
「スン……スン……」
な、何が起こってるんだ?
何で
俺の背中に手を回した
俺が離れようと彼女の身体を押すも、さらにぎゅぅっと力を込められ、逆に密着する始末。俺の顔の大きさとそう変わらない彼女の巨乳に、むしろ余計に埋まっていく一方だ。
羞恥と混乱と……あとは心の奥底から涌き出てくる邪念に苛まれつつ、されるがままになること十数秒。
ゆっくりと身体を離した
「んっ……美味しそうな匂い……♡」
「はっ、はっ……ゆ、
「けど、オオカミにマーキングされてる……?」
「なっ、えっ───」
「……今日の放課後、時間ちょうだい?」
「えっ、は、はぁ……」
「ふふ、楽しみ……」
妖艶な笑みを浮かべてペロリと舌舐めずりをした
何もなかったかのような表情で
「あ、
「おまっ、
「いや待って、俺にも何が何だか———」
「てめぇ
「はっ! 今リスちゃんに抱き着いたら
「「「なるほどっ!」」」
「ひぇっ!」
その美貌から、
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