妹は、兄を食べたくて堪らない
「ただいま~」
「あーっ、やっと帰ってきた!」
俺が帰宅すると、それに気づいた妹の『
身長は160cm近くあり、俺と同じぐらい……俺が小さいのか、
中学生にしては巨にゅ……発育がとても良いから、俺が小さいんじゃなくて
そんな
ほんのりと上気した肌と隠す気もないムッチリとした太腿、そしてチラチラと覗く横乳が目に毒だ。
「お兄、遅かったじゃん」
「帰りにちょっとクラスメイトに会っただけだよ。ほら、ちゃんと買ってきてやったぞ」
妹から目を逸らしつつ、ソファに座った俺はテーブルの上に買ってきたプリンを出す。一応お詫びってことで、上にモンブランの乗った特別感のあるやつだ。もちろん自分の分もある。
「ふーん……お兄は私よりクラスメイトを優先するんだ……」
「なんかこういう時間に会うって、特別感あって良くない?」
「分かるけど……ところで、そのクラスメイトって男の人? 女の人?」
「女子だけど……って、なんでそんなこと気にするんだ?」
スゥッと、
えっ、何?
俺地雷踏んだ?
「私より他の女の子を優先するなんて……そんなダメなお兄には
「えっ、ちょっ───」
ふわりと花のような香りが鼻を擽り、続いてしっとりとした熱が俺を後ろから包み込む。
「えいっ♡」
「※○▲□~~~~っ!?」
残念ながらこれは、シスコンとブラコンのイチャイチャとは訳が違う。なぜなら、
『死』を感じさせるには、十分すぎる効果がある。
「んっ♡」
そのままカプカプと数回甘噛みを繰り返した
その頃には、俺はもう放心状態だった。
バクバクと心臓が早鐘を打ち、ぼんやりとした視界に小悪魔な笑顔を浮かべた
「……お兄、本当
「……本気で命の危機を感じてるのに、今の何を見たら『好き』になるんだこれが……」
「えっ? 男って妹にこういう絡みされるのが好きなんじゃないの?」
「それフィクションだからな? エロ本の読みすぎだぞお前」
「それはお兄でしょ。『長身クール系』の本いっぱいあった気がするけど?」
「おまっ──何故それをっ……!?」
「んふふふ、お兄の好みは把握済みですぅ♡」
兄に対してこの狼藉……何て酷いやつだ。虎狼之心の持ち主とは
あまり痛くはないけど、じんわりと熱を帯びる首を擦ると、ぬるっとした感触。
ドン引きの目を
何やってんだこいつ。
「ところで、その女の人って誰?」
「俺のクラスメイトの名前を言ったところで分からんだろ?」
「いいから」
「……
「待って、聞いたことある」
「えっ?」
「だって、めちゃくちゃ美人って有名じゃん」
「いや、まぁ確かに美人ではあったよ」
俺のクラス……というか、学校でも噂になるほどだ。
170cmは軽く越えていそうな長身に加え、真っ白な肌と輝くような白銀の髪。クールな雰囲気とどこか現実離れした完璧なルックスと相まって、『雪のお姫様』として有名な人である。
寒い冬はしっかり着込んでるから体型は分かりにくいけど、夏場の彼女を知っている俺らクラスメイトは分かる。
彼女の、暴力的なまでに凄まじいスタイルを。
何でお腹はあんなに細いのに、胸と太股はあんなにむっちりしてるんですかね? そんな肉の付き方、フィクションの中だけだと思ってた。
当然、入学から何度も告白をされてきた彼女だが、その全てをこっぴどくフり、今では遠巻きに憧れを抱かれるばかりの存在になっている。
というのが
だってあんなおおはしゃぎして……文字通り転げ回ってる人なんてそうそう見ないし。
「私の中学でも、『あそこの高校にすごい美人の先輩がいる』って有名だからねぇ……ふーん、お兄、私以外の女の人と話せたんだ?」
「お前は俺をなんだと思ってるんだよ!」
「妹に欲情する、草食動物の皮を被った肉食獣?」
「え、自己紹介?」
「またまたぁ……私がカプッ♡ ってすると、真っ赤になって喜んでるくせに♡」
「う、うるせぇっ! 風呂入ってくる!」
「あっ……」
いたたまれず、俺はその場から離脱。無造作に着替えを掴んで風呂場へと向かった。
一人残された
「んっ……ふふ、おいしかった……やっぱり好きだなぁ♡ あぁ、今すぐ食べちゃいたい……♡」
歯に残る
─────────────────────
あとがき
第1ヒロイン:雪の中を転げ回る長身巨乳クール系美少女
第2ヒロイン:ヤンデレ気質補食系妹
もう一人増えます(←
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます