第2話 ぼくのアイドル

阿波根町、高校にて。

「不思議なんですよね…うちのクラスの真鍋って。」

「何がさ?」

「いやぁ、わけわからんと思われるかもしれませんけど…」

「なんだよ、早く言えよ。」

「真鍋…あいつの顔、なんか見覚えがあるような気がしてたんすよ…

そう…昔、幽谷市でしたっけ、あのやばい事件の。 」

「あ~、あったなぁ。なんか…羽咋教だっけ?やべぇ宗教のやつか。」

「そうっす!…その犯人の…あれも色々複雑ですけど…

主犯格の夏焼正義ってやつに顔、すんげぇ似てると思うんですよ!」

「…あ~!はは、言われてみれば確かになぁ。」

「髪型変えたらまんまですよ、本当に。」

「いいのかぁ?可愛い教え子にんなこと言って。」

「いや、あいつなんか不気味ですもん。ちょっと相容れないというか。」

「まぁな。」

そこへ。

「失礼しまーす。」

「⁉お、おう、どうした?真鍋。」

「いえ、少し今度の生徒会の資料の確認に伺いたくって。」

「そ、そうか。わかった。どこだ?見せてみろ。」

「ここなんですけど…」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る