第六回 ようこそ、ここへ。(千恵の視点)
――到着!
といっても目的地はこれから探索する。正確には検索だけど。
ピッ、ポッ、パッと、その程度の操作。ママの見てて覚えた。
「
と、たぶんドヤ顔。表示したものを二人で見るの。イベント会場までの道程。案内までしてくれる機能。AI技術もここまで進歩している。
この度のスタンプラリ―は未来を先駆ける内容で、ロボットが満載。
ワクワクした感じ。昨日からそんな感じ。プラモデルを作るのも初めてではなく、いつも梨花おばちゃんと楽しそうに作ってる。それに、とっても器用なの。
「千恵、一緒にやろ。作ると楽しいよ」
と、梨緒は言った。そうだね、やってみなきゃわかんないよね? 梨緒の表情を窺いつつ、何か元気になれた気がする。梨緒が楽しく作ってる記憶とその映像が、まるでユーチューブを観てるような感じで、脳内でシアタールームが出来上がってくる。
まるで前に見た魔法少女たちがアドベンチャーワールドを舞台に、愛と友情を奏でる物語のように。今なら梨緒と、その様な物語を演出できそうな感じに……
逸れないように、梨緒が千恵の手を繋いだ。
「まずは地下二階ね。ここが入口ね、ドバシカメラの」
との梨緒の言葉は、力強く感じたの。何かお姉ちゃんって感じで。
グッとなる千恵の心。でも、とても心地よい。「そしたらエスカレーターがあるよ」と加えた。梨緒は「ありがと。それにさ、ユーチューバーのオタサンがインタビューするみたいだよ」と言った。それは衝撃的な情報。オタサンは有名なユーチューバー。バンプラのレビューをしてる、梨緒にとっては推しの存在。そのレビューを見てプラモデルが好きになったと言っても過言ではない。そもそもバンプラという表現は、バンダムという会社が、マンダムというアニメのロボットをプラモデル化したことから始まってる。
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