第2話異世界召喚
俺は死んだんだ。俺が死んでも悲しむ人はもうこの世にいない。俺は一人寂しく死んでいくんだ………と、思っていたのだが、、、
「お目覚めになられましたかでしょうか」そんな女性の声が聞こえて俺は、うっすらと目を開けた。
「ん!!?」
何だここは?俺は死んだはず、これは死後の世界なのか?なんなんだここは!?
俺が何もわからずキョロキョロしているとその女性は話し始めた。
「ここは、死後の世界です。あなたはたった今、元の世界で命を落とされました。」
そうだ。俺は元の世界で死んだ。でも、なぜだろう。元の世界の事があやふやで、思い出せない。俺はなんで死のうと思ったんだ?
「あなたは、次行く世界で魔王を討伐し、その栄誉を与えられる勇者の一人なのです。」
待て待て待て、そんなアニメみたいな展開があるのかよ、俺の前世ニートだぞ!!
「ま、待ってください、いろいろ気になることがあるんですが、まずあなたは誰なんですか?」
「私は、デザイアと、申します。死後の世界と、新たな世界を繋ぐ魂の神です。」
「神!?神様なんですね。」
「はい」
「え、えっと次に、お、僕が次行く世界で魔王を討伐するというのは?」
神様相手に俺と言うのは、良くないと思い、一応僕にしといた。
「あなたは秘められた力を持っています。
その力を使って、次行く世界で、仲間と協力し、魔王を討伐できる力があります。」
俺は、何がなんだかよくわからなくなった。俺に秘められた力があるのか?なんかよくわからないけど、ワクワクしてきた。
「では、今からあなたをその世界へ、送らせていただきます。」
そう言うとデザイアは、俺の胸に手を当てた。胸にズキンと物凄い痛みが走り、俺は気を失った。もっといいやり方ないのかよ!
「お目覚めになられましたか?勇者様方」
俺はさっきと同じような状況になり、また目をうっすらと開けた。しかし、話している人物はさっきと違った。
さっき俺にそのセリフを言ったデザイアという、女神は、間違いなく俺の知る人間の見た目をしていた。しかし、今そのセリフを言っているのは、ほとんど人間の見た目だ、だけど耳は明らかに違う。あれは、エルフの耳だ。つまり、ここは異世界。俺は異世界召喚されたのだ。
それに、エルフ耳の女性が、勇者様方と、言ったように俺の周りには、十数人くらいの人がいる。この人たちも全員召喚されたんだろう。その中には、とても困惑した顔をしている人や、信じられないという顔をしている人、急に泣き出してしまう人もいる。確かに急に異世界召喚なんてされたら驚くのが普通だよな。俺はデザイアから、事前に言われていたから、大丈夫だけど、てか、異世界召喚とか、全ニートの夢だろ。
「困惑している方や、まだまだ信じられない方もいらっしゃるかと思いますが、この世界について、説明させていただきます。私の名前は、フープ。ここは、ムーマ王国約千年もの間魔王陣営との対立が続いていて、そろそろ本格的に戦争が始まるのではないかと噂されている、危険な国です。」
ここそんな危険な国なんかい!てか、千年の対立って長くね?千年前は良い感じに暮らしてたのか?俺のその疑問は次のフープの言葉がすぐに答えを出してくれた。
「千五百年前、ムーマ王国と、魔王国の戦争で、先代の魔王を倒した、10人の剣士が、いました。その方たちは、はじまりの剣士と呼ばれ、王国からとても称えられました。魔王が、いなくなり、五百年間ムーマ王国は平和な日々を送り続けていたのです。しかし、今から千年前、当時の王国の最高戦力であるムーマ隊が、無人の魔王城へ、調査しにいったのです。その後、帰ってきたのは、ムーマ隊全員の遺体と、一通の手紙でした。その手紙には、「新たな魔王は誕生した。千年後五百年の恨みをはらす」と」
俺はその話を聞いて息を飲んだ。めっっちゃ怖いやん。
「皆様をこの世界に召喚した、理由はほかでもありません。魔王を倒し、この戦争を止めて、もらいたいのです。」フープは、強く訴えていた。混乱していた者や、泣き出していた者は、今は、落ち着いていた。もう自分たちが、どんな状況に置かれているのか、わかったのだろう。ここで異を唱えても、待っているのは死のみだ。フープの言葉に反対するものはいなかった。フープはそれに、安心したかのように、言葉を続けた。「皆様方には、今から、勇者ギルドというところへ、行ってもらいます。そこで、皆様の役割と階級が決まります。階級というのは強さのことで、下から、初級、中級、上級、超級、極級が、あり、役割は、階級に合わせて進化していき
王道な、戦士とかだと、戦士、兵士、騎士、聖騎士、剣神ブレイブマスター、という感じです。階級は、経験値をゲットしたり、実戦を積むことで、上がっていきます。」
ほぉ〜なかなかに面白そうではないか、剣神とか名前カッケーし、バカ強いんだろうな。
「そして、見事魔王を討伐された方には、国王の一人娘を報酬にすると、国王が言っています。」
おぉ~それは、燃える。国王の一人娘とか、めちゃめちゃ可愛いだろうなぁ〜。俺は想像して、一人でニヤニヤしていた。
「それとそれと、言い忘れていましたが、皆様の体の中には、元々ステータスというものが、インプットされていて、ステータスを、見ることで、自分の能力や、レベルがわかるようになります。」
ほうほう。見てみるか
ガ 剣 コ ス
ー 技 ウ テ
ド G ゼ ー
G タ
ス
魔 ス Lv,0
力 ピ
G ー 無
ド 職
G
ひでえな。俺は思わず笑ってしまった。まあでも、最初はこんなもんで、これからどんどん進化していくんだろう。俺は変に納得した。「というわけで、説明は以上になりますので、早速勇者ギルドへ、向かいましょう!」フープはそう言って、魔法陣に乗った。
いよいよこれから、前世ハイスペックニートの俺の異世界物語の始まりだ!!
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