第271話
「はるかー、マツエクしてる?」
「してません。」
「まつげが7.5ミリもあるよ?」
「それは見て言ってるんですよね?抜けたまつげを測ったんならワンチャン六神以上のストーカーに認定しますよ」
「僕は隠れて後ろからついて行くより、前からオープンに抱きつきに行くタイプだからなあ」
「なんにせよ犯罪です。」
六神が先輩からスマホを取り上げて、先輩のスマホを勝手にいじり始める。
六神と先輩ってなんだかんだお互いに公認なんだよな。今後二人がタッグを組んで襲ってきたら堀田月麦を盾にしよう。
「………課長、春風の画像は全部顔入ってんのに、その他大勢の女性に関しては顔から下ばっか映ってるのはなんでですか。」
「………え?央海倉庫さんて、業界2位を誇る大手さんなのに、女性の人権を侵害するようなことをする課長さんを抱えていらっしゃるんですか?」
私が堀田さんに向け、深く頭を下げる。業界2位を誇って申し訳ございません。でも堀田さん、それ先輩が私を盗撮した時点で言って欲しかったです。
「ごめん春風!違うんだよ決して春風の身体が貧相でずんどうだから興味ないとかじゃないんだ!」
「……課長、少しだけ共感できます。」
「僕は写真なんかよりもリアルな春風の身体をまにまに堪能したいだけなんだよどうか分かって?!」
「……課長、まにまに消えて下さい。」
私が店員さんを呼んで、まにまにパクチーサラダを注文する。パクチー多めでオプションをきかせて。
そして笑顔で堀田さんに向け、心を込めて伝える。
「堀田さん、私、たった今パクチー大好きになりました。」
「おっと。早くも依存性にとらわれちゃいました?積極的な女性、嫌いじゃないです。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます