第250話
「や、やだあし、脚まとめちゃ、んッ」
「脚まとめて突いてる時のはるかちゃん、絶対絶滅の顔してて好き」
「む、ムカ、つくッんあ」
「そーゆーとこも憎くてかわいーね?」
「むかつく六神きらいッ!」
「俺はちょっとどうかしちゃってるくらい春風が好きすぎて狂い気味」
「し、知ってますけど?!」
頭がへんになるくらい、頭がへんな六神にやりたい放題されて、結局は六神に敵わないことを思い知らされた。
狂い気味のゆがんだプロのストーカーがようやく眠りにつく時間がやってきて、私は牢獄から解放された囚人のように心の中で安堵の雄叫びをあげた。
布団は二つ敷いたけど、六神に抱き枕のようにして抱きしめられてるから、一つの布団に二人で入っている状態。
後ろから抱きしめられていて、六神の表情はよくわからない。
「……あ、あのさ…」
「ん?」
「…や、やっぱ、いいや」
「おん?」
気になっていることを聞きたいけれど、かわちく聞く方法がいまいちわからない。今まで自分を圧し殺してきたツケが回ってきたのかな。
六神はそれを察してくれているかのように、私の耳元でささやくのだ。
「言ってみ。プロのストーカーが記憶という録音をしてやるから。」
「さすがプロだね。レコーダーなくても録音できちゃうなんて。」
「俺高性能だから」
「そうでしたー」
録音されるのは嫌だけど、なんとなく気持ちが和らいだ私は、つたなくも言葉を並べていく。
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