第161話

・彼女がいる六神にお持ち帰りされたこと


・彼女の電話が気になる六神にむかついて途中で帰ったこと


・まあでもとりあえず六神に告白?されたこと


・朋政先輩に物資つきで誕生日に告白されたこと


・朋政先輩に結婚を前提に再告白されたこと


・朋政青司が三課のお局と関係を持っているかもしれないこと

  

 


「ねえ、もう色々驚きすぎて蛙化なんだけど、それってぱるるはどっちと付き合っても浮気相手になるんじゃ」


「あ"ーー……やっぱりぃ?!」



肝心な話(六神が重い話)をしていない私は、六神の前職まで触れていいのか分からず、深くは掘り下げないことにした。



「まあ利害を考えればどっちも利益は金だし、どっちも損害は女でしかないよね。」


「……でも六神には、先輩のとこにはいくなって言われて。俺も彼女の方にはいかないからって。」


「はあ。ってことは、じゃあ六神と付き合うことになったんじゃないの?」


「えーと。なんか二人で一緒に健全という名の睡眠をとった後、次の日の朝お互いバタバタして、そのまま慌てて会社に行きまして。」


「……ああー、一夜明けたら振り出しに戻ってましたってやつ?」



そんなループした世界には居座りたくない。



「なんで私ってば、肝心な時に肝心なことが言えないんだろ。」


「どうでもいい人とはすぐに話せるのにねえ。」 



まゆゆがランチの煮干とサキイカを両手に持ち、交互にかじりながら私を見た。



「まあでもさあ。うちらお互いに答えは出てるわけだから。もう片方をキッパリ諦めなきゃいけないわけだよ。」


「……お互いに、って?」


「ああー、うちらって、みなまで言わなきゃいけない間柄?」


「“察して。”を匂わせてくる女、まじめんどいとは思っても言わない間柄」

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