第23話

それからは仕事で、プライベートで話すうちに、なんとなく気が合って。



お酒は生とか。つまみに、はじかみ生姜は外せないとか。好きなB級映画とか昔の青年漫画だとか長年愛されている名作ゲームだとか。



ディープなコーヒー豆やモカマタリの世界についても語り合った。



そんなコーヒールンバな毎日を過ごしていたある日の午後。

 


自販機に、3時のおやつタイムに欠かせないCOSTAコーヒーを買いに行って、再び部署に戻ろうとした時だった。


 

「ちっさいサイズで割高感あっても、うまいやつ買っちゃうんだよなー。」



いつもみたく、廊下で後ろから自然に声をかけられて。



「だよね〜、財布に優しくなくても自分には優しくしちゃうんだよねー。」


 

COSTAコーヒーはデフォルトのペットボトルサイズでなく、265mlというおよそ半分のサイズだ。中途半端なサイズのCOSTAは、コスパの悪さが半端ない。



でもこのサイズ感がやたら光ってみえて、私のルンバ欲を惹きつけてやまないのだ。




「そんな自分にあまあまな実来にはこれをやろう。」

 

「…ぐはっ!この鬼畜ハンター!」



六神が手渡してきたのは、六神が狩りとってきた取引先からの輸出代理申請の商品リストだった。見れば64件もの商品画像が並んでおり、めまいがしそうになった。



でもその商品画像をみれば、ほぼインスタントコーヒーで、めまいよりも笑いが先にきたのだ。

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