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第15話
「......あ、有美ちゃんがいない」
「えっ、本当だ。先生は、探してくるから。皆、先に進んで。後で追いかけて
行くからな。萩夜君、政紀の車椅子を押して。小林さん、後の皆の事をお
願いします」
冬木は、走りかけた。直が声を掛けた。
「......先生、待って下さい。俺達も有美を探すよ。な、皆」
「うん、大会よりも、有美ちゃんの方が大事よ。夜だから、余計に危ないから」
範加は、心配そうな顔をした。その隣にいた雅名。
「口よりも行動よ。さぁ、行くわよ。直と千春は、二階の北側。私と範加は、
この辺りの周辺。萩夜は、一階の北側と体育館。冬木先生は、一階の南
側。朱美さんは、ここで里実さんと政紀君を見てて!」
「よし、有美ちゃんを探しに行こう。」
皆は、雅名に言われた通りにそれぞれに分かれた。北側の小学部を直と千
春は、一生懸命に探している。
後の六人も直と千春の所へ来た。直は、皆に聞いた。
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