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第13話


「このまま、ズルズルと行くより、さっさと決めて行く方がいいじゃない?」



「......先生も思う。皆だってそう思っているんだよ」



 男の冬木は、政紀の車椅子のグリップを片手で持ち、有美と手をつないだ。



「......地図を見せてみい。ちい」



 直は、千春の横に行き、地図を見た。皆は、千春の横に行って、一緒に地

 図を見始めた。



「......だったら、今から十一時半まであるから。ポイントは、20ヵ所もあるか

 ら。朝は、5ヵ所。昼は、10ヵ所。夕方は、5ヵ所を回ればいいと思うよ」



 雅名は、さりげなく、言った。隣でいた範加も『うん、うん』と頭を頷いた。



「俺もそう思う。なぁ、萩夜。範加さんと手をつないでさ」



 直は、手を組んだ。範加と萩夜は、赤面している。その萩夜もこう言った。

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