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第12話


 ここは体育館である。チームごとに皆は並んで、注意事項や説明を聞いて

 いる。



「これで説明は終わるが、分からない事はこのパンフレットの地図やヒントを見

 て行動をするように。全職員の皆さんは、子供達に気を付けて見るように。

 何かあった場合は、救護室まで。ちょうど九時半だから始める。よし、スター

 ト。くれぐれも八時半まで帰ってくる事。」



 校長がマイクを置いた。皆は、ざわざわと動き始めた。



「よし、ここは待った方が良いよ。このパンフレットの地図を見て!」



 千春は、パンフレットの地図を見た。直は、千春の顔を見て――。



「なぁ、俺は先にメンバーの確認をした方が良いと思う」



「......あっ、忘れていたよ。僕、皆、ごめんなさい。それだったら、メンバーを確

 認するよ。まず、直君、のー・まーちゃんに、萩夜君に、有美ちゃんと里実さん

 に政紀君、看護師で人気者の小林の朱美ちゃん、小学部の冬木先生の十人で行く

 から。リーダーの千春です。皆、今日一日よろしくね。頑張ろう」



 千春は、頭を下げた。拳を握った皆は――。



「エイエイ・オー」



「行くよ」



 千春達は、体育館から出た。そして、中学部の廊下の少し、行った。朱美

 は、里実の車椅子を押していた。が、止まって、千春に行った。

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