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第10話
「そんなのいいじゃん。皆で桜通りの前に行って、手を合わせて上げよう。それで
部屋に戻ろうよ。僕たちを心配して、探しているよ。看護婦らが」
千春は、ただ、直達を見ている。直は、千春を見て、晴おじさんを見た。
「そうしょうぜ。晴さん、じゃあ行くよ。ありがとうな」
「後の皆に言おう、と」
萩夜は、嬉しそうな顔をした。雅名は、じろっと萩夜を睨んで――。
「……駄目。この話は。ここにいる私達だけの内緒にしない?」
「私もそう思うわ。萩夜君。」
範加は、優しく、萩夜の手をとった。
「じゃあ行くよ。ありがとうね。晴おじちゃん」
千春が言うと、直達は桜通りへと行った。千春達は、一列に並んた。
そして、黙って手を合わせた。しばらく、そのままでいて、部屋へと帰った。
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