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第7話
「……あのね、それだったら、萩夜君も仲間に入れたいの。施設で一番の情報
屋さんだから」
範加は、もぞもぞとして、雅名の後ろに隠れた。雅名は、そんな範加に言った。
「ん、もぉ! 範加はー。私の後ろに、隠れてそういうふうに言うんだったら、呼
んで来てよね」
「……はーい。呼んできま~す」
範加は、嬉しそうに走って行った。
「……んー。本当に嬉しそうだね。のーちゃんは。僕、羨ましくなるよ。本当に」
「俺も。」
「そうやねぇ。あんたら、意外とお似合いなのに」
三人は、範加の事を話ながら笑っている。雅名は、二人をちゃかしはじめた。
すると、千春は赤面しながらも、ムキになって――。
「そんな違うよ! もぉ、まったく嫌な奴。まぁ! そんな事は置いといて。
もうじき、のーちゃんと萩夜が来るわー」
「俺は、ちいとはそんな事になるかよ。子供みたい奴と」
「そうやって、逸らすの? まぁ、いいけど。
……二人とも、後悔しても知らんよ。あっ、来た」
そんな事を話していたら――。範加と黒のジャケットを着た萩夜が
手をつないで、こっちに走って来た。
彼の名前は、明行 萩夜。直の同じ、高校一年生。クラスも一緒で直に勉
強を教えてもらっている。彼は、歩けるが、ちょっと、足が震える。直とは反対
で、地黒でがっしりしていて、日本離れした体つきに掘り深い顔。
女の子によくもてる。が、彼は、興味がない。
そんな彼も範加の事が内心では、好きである。でも、直の事をよく面倒を見
ている。
優しくよく喋るのに、情報とか噂話が大好きで、皆からは(一番の情報屋)と
言われている。
でも、本音はあまり言わない。彼は、ジャケットなどを着ている。
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