第11話
事務と薬剤師って普段の業務から早々接点ないんだよね。
電話だけで終わる日も珍しくないし。
私は城崎さんからの伝言を外来診察室にいる佐藤先生に伝えるべく、窓口を離れ診察室に向かいながら、耳に残る城崎さんの声を頭の中でリプレイした。
柔らかい声音。あの声をいつでも聞ける程近くに入れたらと、考えた事がないわけではない。
だけどその度彼女持ちなんだからと打ち消して来た。
「今は、違うんだよね」
そう。今は城崎さんには気遣って遠慮するような相手はいない。
どういった理由かは分からないけど、弥生が言う通りなら、彼はフリーなんだから。
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