第8話

正面玄関が開くのが、午前6時。


入院患者の家族の出入りや、清掃業者が入る

為だけど、受付窓口のシャッターが開くのは、

8時30分。


年配の患者さんは朝が早くて、急患ではない患者さんが8時には受付前の待合室の4割近くを埋めている。


そういう患者さんの為に、受付名簿と診察券入れを出しておくのは病棟の深夜勤ナースの仕事だ。


事務部の朝礼が終わるとようやく窓口のシャッターが上がり本格的に業務開始。


受付名簿と診察券を照らし合わせ、カルテを出していく。


新患には保険証の提示と問診票記入依頼。


窓口で色々説明を求めてくる患者さんへの対応に追われながら、電子カルテと睨めっこ状態。


朝のこの時間は本当に戦いだ。

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