第9話
「空井(ソライ)~っと、なんだここ!?」
体育館から出てきた同じユニフォームの男子は、足下の水溜まりに驚き、跳ねるように水を飛び越えて近付いてきた。
「あ、」
「水瀬じゃん、なにやってんの?」
近付いてきて男子が私に気づいて声をかけてきた。
同じクラスの庄司 保(ショウジ タモツ)くんだった。
彼もバスケ部だったんだ。
「……園芸部の水撒き担当」
目の前のずぶ濡れの男子を気にしつつ、庄司くんの質問に答えた。
「そうかぁ、あちいのに大変だろ?」
間延びした声音は、多分今の私達の間の、重い空気には不似合いだと思う。
「え、いや……そうでもないよ、」
それよりも今大変な事になっているんです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます