17話 お互いの水着姿にドギマギ
祭りにデートと青春を謳歌していた俺だけど、1つ忘れていることがあった。
アニメや漫画なら必ずと言っていいほど登場する美少女のサービス回・・・・・そう、水着である。
「プール楽しみだなー!最近暑いかったからねー!」
「そうだね!萌花は新しい水着買ってもらったよ!」
「暑いよね本当にっ! え~!!いいなっ萌花ちゃん!私は2年くらい同じやつだよっ!」
俺の前を仲良く並んで歩くのは舞衣、萌花、沙也加の3人。
そして、
「プール♪プール♪楽しいプール♪」
「姫香ちゃん楽しみだね!今日こそ25m泳ぎ切りたい!」
「一緒に頑張ろうね夕凪ちゃん!」
俺の横を歩くのは沙也加の妹である姫香ちゃんとその友達の夕凪ちゃん。
2人は普段から仲よく遊んでいるらしく、夏休み明けの水泳の授業の練習を兼ねてプールによく来ているらしい。
今日はせっかくだから、というわけで俺たちと一緒に来ている。
6人の大所帯で俺たちは町営プールに向かっていた。
「じゃあ着替えたらベンチのところで!」
「わかった!またあとでね!」
到着したところで着替えるために男女別の入り口で別れて進む。
中は少しジメジメな空間で、適当にロッカーを選んで着替え始める。
今日はいつもよりも暑いのと夏休みなことも相まって子供たちが結構いた。
俺は今日のために両親に買ってもらった黒のパンツと帽子、ゴーグルを額に身に着けて、百円玉を投入してから鍵を腕に装着する。
反射するドアを使って自分の格好をチェックする。
「よし・・・特に異常なしっと」
「・・・・・・・・それに、筋トレ頑張ってきてよかった!」
反射する自分は細身ながらも全体的に筋肉質で、薄っすら腹筋に線が入っている。
もともとは、ご飯をバクバク食べていたせいで少しポッチャリ体型だった俺だけど、舞衣たちに「少しでもかっこいい自分」を見せたかったので、筋トレと食事制限に取り組んでいた。
・・・・あわよくば女の子から黄色い歓声を貰えるかもしれないし。
とにかく男磨きをして損はないので、めちゃくちゃ頑張りました。
「よし・・・そろそろ行くか!」
みんなの水着姿にワクワクが止まらない。
俺は意気揚々と集合場所へ向かった。
「ひろ君ー!こっちこっちー!」
「ごめん、遅くなった!」
舞衣の声がした方に視線を向けると、既に全員が揃っていた。
俺は遅れたのを謝罪してから合流する。
「早く行こ♪」
「久しぶりのプール!」
「あっち空いてる!」
待ちきれないとばかりに駆け出す姫香ちゃんと夕凪ちゃん。
「ひめか」と「ゆうな」とひらがなで書かれたスクール水着姿で、はしゃぎながら走っていった。
「みんなごめんね姫香達がっ!」
「気にしないで沙也加ちゃん!誘ったのは私たちだし!」
「そうだよ!元気なのは良いことだから!」
「私たちも行こっか!泳ぎまくるぞー!!」
高学年なので走りはしないが早歩きで急ぐ舞衣、萌花、沙也加。
水色に星のデザインが散りばめられた膝上丈のショートパンツ水着の舞衣、
黒に白の線が入ったひらひらのスカートのワンピース水着の萌花、上がピンクのひらひらでへそが見え、下が花柄のブルマのような太もも全開のセパレート水着の沙也加。
・・・・ここは天国だったのか。
そういう視線で見てはいけないと思いながらも・・・・美少女3人の水着姿に視線が吸い寄せられる。
「・・・ひろ君のエッチ」
「・・・ひろ君見すぎだよ?」
「・・・・裕哉のスケベっ」
「——なぁ?!べべ、別に見てないし!」
慌てて反対方向に顔を向ける俺。
そんな俺を見て3人は俺に近づくと、ツンツン、と俺の身体を
「——うひゃ?!きゅ、急にツンツンすんなよ!」
「ほんとにー?ほんとのほんとにー見てないのー?」
「あ、当たり前だろ!全然見てないから!」
「ふーん・・・・そっか」
俺の反応を見てニヤニヤとする3人。
・・・・女子は男子の視線に敏感だって聞くし、仲のいい3人にはとっくにバレているだろう・・・・・くそ!
「と、とにかく!早く泳ごうよ!そのためにプール来たんだろ?!」
俺は自身の腹、背中、腕をツンツンする3人を振り切って歩く。
―—少し可愛くて魅力的で美少女だからって調子に乗るなよ!
一方で3人はというと、
「ひろ君の身体ってあんなに・・・・」
「がっしりしてたね・・・腹筋もよかった・・・」
「うんっ・・・すごかったっ・・・」
普段見ることのできない裕哉の身体を見てきゅんとなってしまっていた。
3人はそれぞれ、これまでの裕哉とのイチャイチャを思い出し、筋肉質な裕哉を投影して妄想していた。
★★★
あとがき
ついに念願の水着回!🎊
普段見えない相手の身体にドギマギしてしまうのは男の裕哉だけではなく、女の子も同様。しっかり脳内メモリに保存していることでしょう。
そして、さりげなく再登場している姫香ちゃん。
「ひめか」のすく水が似合い過ぎ。
次回、プールでいちゃつく裕哉達。またまた砂糖を吐きそうになるかも。
そして次々回、新キャラ登場。プールで偶然ばったりと同級生の女子グループ達と邂逅。その中には裕哉に想いを抱く少女の姿が・・・・・
読了感謝です!
もしよければ☆☆☆をくれたら作者が喜びます!
また、コメント等もモチベーションが上がります!
今後ともよろしくお願いします!
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