6話 転校生の少女


舞依に告白して付き合ってイチャイチャし、萌花に迫られてイチャイチャしたあの日以降。俺と舞依に加えて萌花も一緒に行動するようになった。おかげで毎日美少女2人と一緒にいれることになったので嬉しいのだが、何故か常に一触即発の空気が漂っている気がする。


登下校時には俺の手を奪い合ってギャーギャー騒ぎ、学校では休み時間になると舞依と萌花が俺の席の前に来てギャーギャーしている。おかげで俺は近所からはプレイボーイだのと噂され、同級生には奇異の目で見られている。


放課後になるといつも通り3人で遊ぶのだが、明らかに物理的な距離感が近くなった。俺としては嬉しいんだけど・・・息子の方が心配なんだ。まだ小学生なのに、これ以上はイケナイ、と必死に宥めているが美少女たちの攻めに現状陥落寸前といった状況になっている。


あと、俺が脚フェチなのは完全にバレていた。

あの日から俺と遊ぶ時間になるとわざわざホットパンツやスカートのような脚を露出する服装に着替えてくるようになったからだ。女の子に詳しくない俺でもそこまでされればわかる。


おかげで俺の視線が自然と吸い寄せられてしまって、精神衛生上よろしくない状態になっている。


スラっとしたスレンダーな舞依に、女の子らしい少し柔らかくムッチリとした萌花。そんな2人に「ひろ君なら触ってもいいよ?」と可愛らしく言われたら我慢できるはずもなく・・・・・・・軽いマッサージに膝枕。


――俺は既に二人の脚という脚を知り尽くしているといっても過言ではない!!



特に膝枕はヤバかった。


頭に感じる弾力と温かさ、そして上から注がれる美少女の癒し。

即落ち二コマで甘えてしまった。

我ながらキモイのを自覚しているが、当の舞依と萌花が嬉しそうにしていたので良しとした。マジで女神だ。


そんなことを毎日のように繰り返す俺たち三人。


しかし、あと少しで夏を迎えるそんなある日。

突然うちの学校に美少女転校生がやってきた。



・・・前世ではこんなイベントは無かったはずだけど、何がトリガーになったんだ?






別のクラスに入ることになったその転校生の名は大野沙也加おおのさやかというらしい。既にその可愛らしい容姿から、恋愛に興味のないはずの男子からかなりの人気なようだ。性格も結構男勝りなようで、昼休みには一緒に外で遊んでいるという噂を聞いた。コミュ力も高そうだ。


転校生と聞いて色々期待してしまった俺だったけど、隣の席に来るとか、引っ越してきた家が実は隣だったとか、そんなことは一切なく、現実は甘くなかった。


一度どんな子だろうと思って見学しに行ったら、顔はハーフっぽく二重がぱっちりで可愛いかった。アイドルにいてもおかしくないレベルだわ、と少し見惚れてしまった。舞依と萌花に抓られたのは言うまでもない。



機会があれば話してみるのもいいな。


べ、別に、邪な感情は一切なく純粋に友達を増やしたいだけだけどね?・・・マジで。だからこれ以上抓るのはやめてください舞依さんに萌花さん。





「え?!あそこのアパートに住んでるんだ!俺たちの家と結構近いね!」


「本当だー、歩いて5分もかからないよ?」


「・・・本当だ」



「そうなんだっ!3人とも!これからよろしくね~!」



そう思っていたら・・・放課後に職員室に呼び出され、なんやかんやあって、しばらくの間俺たちは転校生と一緒に登下校することになった。


――何でこうなった?!





転校生もとい沙也加ちゃんの家は俺の家から比較的近い距離にあった。


話を聞いたところシングルマザーの家で妹を含めた三人暮らし。そのため母親は仕事で夜遅くまでいないことが多かったらしい。


なので誰かに頼もうとなったが・・・あの目立つ容姿なので安心して任せられる人がいなく困っていたそうだ。一体転校前の学校で何があったんだか。モテすぎていじめられたとか?そんな過去があるようには見えないけど。


そんな中で何やら毎日女子2人を両手の花に学校に通っている男の子がいると知った。お互いに好き合っているらしいということも。そこで沙也加ちゃんママは閃いた。木を隠すなら森の中だ、と。


――いや、は?という言葉しか出てこないが、本当にそうなったようで俺たちに任せられた。


当然舞依と萌花は反対しようとしたのだが、沙也加ちゃんママにうまいこと説得されたというわけだ。何があったし。


「それで、今日は何して遊ぶ?」


「うーん、いつも外だから今日は部屋でゲームしない?」


「賛成。萌花はマ○オカートしたい」


「いいね!早くやろう!」


今日はマ○オカートをすることになった。

偶に屋内で遊ぶのもいいだろう。


家からカン○リーマームとポッ○ー持っていこ。



「え、いつも3人で遊んでるんだ!私も行っていい?!」


そんな話をしていると沙也加ちゃんが遊びたそうにこっちを見ていた。

俺は――


「――もちろんいいよ!・・・ね?舞依、萌花?」


「そ、そうだねー!もちろんだよー!」


「4人でチーム戦しよう」


「やったっ!ありがとう!!!」


美少女のお願いに即答した。

・・・いやいやお二人とも何か勘違いしてませんか?俺はただ転校して来たばかりの沙也加ちゃんに友達が出来ればいいなと言う老婆心で許可したのですよ?


俺は左右からジト目の視線を感じつつ、思わず”喜ぶ沙也加ちゃんかわええな”と思いました。まる。




★★★

あとがき


新ヒロインの沙也加ちゃん登場。

かわええ子です。




読了感謝です!

もしよければ☆☆☆をくれたら作者が喜びます!

また、コメント等もモチベーションが上がります!


今後ともよろしくお願いします!

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