第8話

アナウンスが流れて、今流行りのアップテンポな曲が流れ出す。


スタート地点に向けて走り出した私達の足元を砂塵が舞う。


前を走るクラスメイトの体操ズボンが白く汚れてるのに気付いて自分のお尻を払った。


座ればまた汚れるけど、なんだか恥ずかしいんだもん。


中腰でしゃがんで待機。


左隣の百田を見ないようにしながら、右隣の女子と喋っていた。


スターターピストルが鳴り響いて火薬の匂いが鼻をつく。


クラスカラーは青。


青いハチマキを頭に巻いてクラスの応援に声を出す。


隣の百田はピンクのハチマキを風に靡かせて誰にも負けないくらいの声を出してる。


さすが応援団副団長。


思わず聞き入っていた私に頭上から同じ声音が降ってきた。

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