第36話
「成くん、」
「ん?」
「私のこと、好き?」
彼をまっすぐ見上げると、そこには彼の照れ臭そうな笑顔があった。
「好きだよ」
「これからも付き合うのやめない?」
泣きそうになるのをグッと堪えた私の頭の上を優しくて大きな手がポンポンと跳ねる。
「記念日、一緒に過ごすんだろ?」
記念日…そうだ。
付き合い始めて1年目の記念日。
「もう明日じゃん」
記念日を一緒に過ごそうと決めてから、色々あったからなんにも準備してない!
「1周年記念のプレゼント用意するつもりだったのに…」
色々考えていたんだよ?
なにがいいかなって。
お揃いの手袋買おうかなとか、ケーキ焼こうかなとか。
もうホント色々。
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