息がかかる位、近くに御園生さんの顔があって、次の瞬間……

耳朶を優しく噛まれる。

「……！」

思わずぎゅうっと、目をつむり力んでしまった。

「舞夏、」

耳元で囁く声は、限りなく甘い。

二度、耳朶を噛まれて身を捩らせた身体に御園生さんがさらに近付く。

彼の唇が、耳朶から首筋……そして鎖骨に降りていく。

……やだやだ、恥ずかしすぎるよぉ。

顔が火照っていくのが分かる。

どうしていいか分からず、ただされるがままの私に、不意に彼の唇が離れた。

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