第40話
「ウェディングドレス姿、綺麗でしょうね」
「腹に子供いて、バージンロード歩くのはありなのか?」
「もぉ!御園生さんデリカシーないですよ」
拳を振り上げて、御園生さんを睨むと彼はふっと笑った。
そのまま御園生さんに手首を掴まれてしまう。
「……み、御園生さん?」
思わず後ずさる私の、倍の歩幅で近付く御園生さん。
あっという間に、桜の木に追い詰められる。
……うわぁ…さっきと同じシチュエーション。
逃げなきゃと思うのに、相手はあの御園生さん。
しっかり逃げ道をふさいで、私は彼の両腕の囲いの中。
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