第4話

2年の時に同じクラスになって知り合い、気付けば3年で同じクラスになったことを喜び合える位には仲の良い私達。



中学最後の夏の思い出を作るなら、この子達とがいい。そんな風に思える位私は彼女達が好きだ。



高校は別になる可能性を含めても、今楽しく過ごすには一番気の合う友人達だと私は思うんだけど、皆がどうなのかはよく分からない。




「今年はありそうだね、夏祭り。皆行くでしよ?」



萌香の言葉に頷いた私と千波の隣で、晶がアッサリと首を横に振った。




「あー、私先約あるから一緒には行けないよ」



「「先約?」」



千波のキョトンとした声音と、責めるような口調の萌香の声音が不協和音で響く。




「一昨日告られた人と、一緒に行く約束したから」



周りが息巻く中でいつもクールに言葉を紡ぐ晶は、私から見ると大人の雰囲気が強くて密かに憧れている存在だ。



周囲の意見に踊らされて、自分がない私には到底真似できない晶の態度。

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