第32話
「あ、あれ伊吹じゃない?」
ラッピングされたプレゼントを楓が店員から受け取り、その店から出た私達の視線の先で伊吹を見付けた。
彼は一人じゃなかった。
相手は私達もよく知ってる、同クラの樋野 あかり(ひの)さん。
クラスの中でも目立たない大人しい女子。
思わず『さん』付けで呼んでしまう位、少し壁を感じる人だ。
「デート、かな?」
見れば、雑貨屋の店先にディスプレイされた小物を手に取り笑顔で何か話している。
「デートなんじゃない?邪魔するのも悪いし行こうよ」
楓の手を引いて伊吹達に背を向けた。
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