第7話
折り返した白衣の袖から伸びる少し日に焼けた腕。
ほどよく着いた筋肉。
『物理オタク』の呼び名の先生が、意外と鍛えられた身体だと知ってる女(ヒト)は、一体どの位いるんだろう?
先生は扉の前まで行くと、いつものように音もなく、鍵をかけた。
「三月、甘い…」
ドアから真っ直ぐに歩いてきて、先生はあたしの項に唇で触れた。
ぴくんっと、肩が震える。
知らず膝の上で握り締めた両のこぶしを、先生の指が優しくほどいていく。
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