第23話

膝の力が抜けて、崩れ落ちそうになるのを、先生のシャツを握って堪えた。





先生の唇に抗えず、ただひたすら時間が経つのを待った。





ようやく解放されて、放心状態で先生を見上げる。





「マズイ、限界越えた」





(え…なに?)





訳もわからず、呆然とするあたしを先生はヒョイッと抱えあげる。





「ひゃあっ!」





「中野、今のキスで分かった。」





「えっ?」





「お前、俺が好きだろう?」





あきれる位堂々といい放つ。





「先生ッ…?」






「いいな?認めろよ」






「なにを?」





「好きって言ったのは、本心だって。」

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