第18話

(こんなに怒らせるなんて、あたしってばなにしでかしたんだろう~、)





全く思い出せなくて、自分に腹が立つ。





「スミマセン…あたし」





「今までもこういう事よくあるのか?」





(は?)





「なっ、ないですよっ」





お酒を飲んで、男の人の家に泊まったり、そういう事よくあるんだと思われてるんだと思ったら、ショックで涙が出てきた。





「じゃあ、ああいう事他のやツにも簡単に言ったりするのか?」





直も続く追求に、涙を堪えつつ答える。





「ああいう事って?」





「だから、その、アレだよその………好き、とか」





(は?)





(今なんて言った?)





「…す、き…?」





「そうだよっ、」





拗ねた顔で、視線をはずしている先生の前であたしは一気に全身が熱く火照るのを感じた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る