第8話
私、山田 古都子と、吉田 とまこ、茂木 黎大、遊佐 希一この4人の関係は同じクラスで出席番号で並んだ時に前後に並ぶって、それだけ。
勿論とまこと茂木くんは恋人同士だから、それだけってわけじゃないし、茂木くんと遊佐くんも1年の頃から仲良しらしいから、言うなら私だけが男子2人とは何の関係もないただのクラスメイトという括りの筈……なんだけど。
この遊佐 希一という人は、なぜかいつもとまこと一緒にいる私に絡んでくる。
しかも、夏休みに入る前あたりから。
恋人同士になる前から、とまこと茂木くんは仲良かったけど、さらに1人になるだろう私を気遣ってくれたんだろうか?
女子が苦手なこの人が?
何て事を考えた事も一瞬あった。
ほんの一瞬だけど。
遊佐くんと茂木くんは所謂イケメンと呼ばれる部類の男子達だ。
春、新学年のクラス替えでこの2人が教室に入って来た時は騒然とした。
理由の分からない私に、声を掛けて理由を教えてくれたのがとまこだった。
おさげ髪に、パッツン前髪、瓶底眼鏡に膝下スカートという地味な私は高校入学して1年間友と呼べる人は少なくて。
進級した途端その友達とも離れて少し寂しいと思っていた私に声を掛けてくれた、姉御肌の優しいとまこ。
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