新しい生活
父&麻衣「ただいま〜」
父方の祖父母の家には
2ヶ月に一度、お父さんと二人で
ドライブがてら遊びに来ていたので
気まずくはない
祖母「あら〜よく来たね〜」
麻衣「久しぶり〜!おばあちゃん!」
祖父「おう…」
おじいちゃんは新聞を持ってどっかに
行ってしまった、、。
父「麻衣~久しぶりにおばあちゃんと、この辺散策してくれば?」
麻衣「うん!おばあちゃんいこ!」
祖母「ちょっと支度するから待っててね〜」
祖母「お待たせ〜行こうか」
カチャン
白く折り畳まれた杖をのばす
白杖だ
そう、おばあちゃんは目が見えない
この白杖を持っていることで
周りの人に
視力が弱い人がいる
ということを知らせることになる
一人で歩行する時は
タンッタンッ
左右に白杖を揺らし地面を叩きながら
障害物が進行方向に無いか確認しながら
進むのだが
私のように介助者やヘルパーさんが付き添う場合は
腕を掴んでもらって歩行し
危ない時は口で教えるので
白杖で確認することはしない
ただ目が不自由なことは周りの人にも
理解してもらうために
白杖は片方の手に持ったままだ
まあこれは、うちのおばあちゃんの場合で
他の方がどうしているかはわからないが。
祖母「今日はどこ行こうかね~」
麻衣「ウエスト24に行こう~!」
ウエスト24とは近所の比較的大きな商業施設だ
祖母「ほんと好きだねえ~」
麻衣「うん!」
おばあちゃん、なんだか前より歩くスピード遅くなってる気がするな~
麻衣「あ!見えてきた!ついたついた~!」
祖母「何か欲しいもんでもあんのかい?」
麻衣「うーんとねえ、まずは~喉かわいたから~あそこの
ハワイアンジューススタンドに行きたい!」
祖母「そうか!じゃあそれ飲もう〜、いくらって書いてある?」
麻衣「一つ300円だって!」
祖母「わかった、じゃあこれで、おばあちゃんの分も買ってきておくれ」
おばあちゃんは硬貨を触って、側面がギザギザしているのが100円玉
付いていないのが10円玉という風に判断しているらしい
麻衣「うん!」
麻衣「すみませーん!このトロピカルレインボージュース二つください!」
店員「は~い☆トロピカレイン二つで~す!
マハロ~~~~☆!!!」
麻衣「ありがとうございます☆」
麻衣「おばあちゃん、あっちのベンチで飲もうっか」
祖母「いつもここの店員さんは可愛らしいね~」
麻衣「ね~☆ほんと大好きハワイアン!あっ
ここもう後ろが座るところになってるからね」
祖母「ありがとう、よっこらしょ」
麻衣「う~ん☆やっぱめっちゃ美味しいね〜!!」
祖母「甘くて美味しいね〜」
トロピカルレインボージュースを飲みながら
好きなアイドルの話しやら最近ハマっているテレビ番組の話しなど
一人トークショーが続いた
麻衣「じゃあ今度2階に行ってみよう〜!」
祖母「行ってみるか〜」
麻衣「上りのエスカレーター、もうあと2歩で始まるよ」
祖母「わかった〜よしっ」
麻衣「もうすぐエスカレーター終わるからね」
祖母「わかったよ〜よいしょ」
麻衣「2階は知らないお店ができてるね~」
祖母「ずいぶん変わったかもしれないねえ」
麻衣「結構見れたし、そろそろ帰ろっか」
祖母「そうだね、帰ってゆっくりしよう」
またペラペラと麻衣の
一人トークショーが家路まで続いたのであった
麻衣&祖母「ただいま〜!」
麻衣「あ〜楽しかった!お腹すいた〜!」
父「晩ご飯できてるぞ〜並べちゃって〜」
麻衣「はーい!」
麻衣「いただきまーす!うんめ〜〜!」
祖母「あはは、麻衣は明るいね〜」
麻衣「お父さんの料理が最高だからね⭐︎」
祖母「本当に二人が来てくれて嬉しいよ、家が明るくなった〜」
麻衣「えへへっあっ!瓜のおこうこもっと食べたい!」
祖母「あるだけ全部食べちゃいな〜」
麻衣「わーい!」
祖父「…」
麻衣「ごちそうさま〜!」
タッタッ
2階の寝室に行く。
早く隼人に電話したい
プルル…
隼人「おーい、ずっと待ってたんだけど?」
麻衣「ごめんごめん!バタバタしてて!」
隼人「じょーだん、声が聞けてホッとした」
麻衣「私も♡あのね、今日おばあちゃんとショッピングモール行ってきたの!フルーツジュースもめっちゃ美味しかったんだよ!」
隼人「へ〜!今度俺も案内してよ」
麻衣「もちろん!」
麻衣「あっ、ごめん!お父さん上にあがってくるっぽい!また明日かけるね!」
隼人「わかった、麻衣!大好き」
麻衣「私も大好きだよ、隼人」
隼人「おやすみ」
麻衣「おやすみ」
…
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