第9話

「う、ん。本当は苦手なんだけどね、こういうの。……折角貰ったから、つけなきゃ悪いかなって……」



尻窄みになる高野さんの声。



どんだけシャイなの?



世の中彼氏に貰ったと自慢する女は腐る程いるってのに。




マジ可愛い。




「ちょっと見せて貰ってもいいですか?」




椅子から立ち上がり、近づいて来た宮ねーが高野さんに問う。




デコルテに覗くのは、雫がモチーフのプラチナのネックレス。



あの光の輝きは、ダイヤモンドだろうか?




「あぁ、これティ○○○ーですよね?雑誌で見たことあります」




女性に人気のブランドショップの名を上げ、「似合ってますよ」なんて褒めるから、さらに高野さんは恥ずかしそうに笑った。

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