第8話

「大丈夫ですよ、光の加減で光って見えただけなんで」



その言葉にホッとした様子を見せた高野さんに、更に追及が及ぶ。




「小宮山先生からですか?」



宮ねーが椅子を回し、座ったまま声を掛ける。




小宮山?




「あぁ、大学のバイトで来る……ってか、高野さんって小宮山先生と?」




通常9時〜17時迄の勤務の私達。

夜間の急な召集がなければ、滅多に夜に病院に来ることはない。



よって、大学の医師と顔を合わせることは、極めて少ない。




見知らぬ医師がいたとしても不思議じゃないんだ。




ただ小宮山先生は昨年の夏頃から、昼間でも顔を見せる事があったから覚えていた。

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