第50話

え?



あっちゃんが言いながらわたしの後方を指さすので、振り向く。

すると、ガラス越しに見えたのは、本当にすごい顔をした制服姿のなるがこちらを凝視していた。



「な、なんでここにいるの……制服着てるし……」

「学校帰りみたいだよ。わたしが呼んだ……ていうか、ここに来てひかりに会うよってメッセ送ったから来ちゃったんだね」



ともりさんよ。

たしかに、あっちゃんからふたりがやりとりをしていることはチラッと聞いたけれど、そんなに親しくされてるとわたしの立場がないんですが?

それで未練がないってマジなのかな。ともりがそう言ったわけじゃないけど。

わたしはなるより"おとな"だから、仲良くするなとは言わないけど。


でも……

ちょっと妬いちゃう、かも。

なると疎遠になってたあいだも、ともりは連絡取り合ってて、わたしが知らないなるを知ってる……



はるちゃんに勝手に連絡先を教えられ、嫌々やりとりをしていたのが嘘みたいだ。

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