8月 猛嵐

第51話

さて、わたしがそんなことを考えているうちに、彼氏が乗り込んでまいりました。



「……なに、やってんの」


うわ、怖。

今までに見たことないくらい怒ってる、のかな?



「あの……」

「初めまして、だよね。まぁ中学は同じだったと思うけど……おれとひかりはただの友達だから、そんな敵視しないで」

「……」


無言ながらも、わたしの助け船を出してくれたあっちゃんのおとなな対応に落ち着いたなるは、彼の隣ーーわたしの向かいに座った。椅子の上に置いてあったわたしの荷物は、必然となるが抱えてくれることに。



「で、みんなでなにしてたの」

「えっ? ともり、話してないの?」

「うん。だってまさか来ると思わなかったんだもん」

「なにそれ。おれがいたら話せないことなの」

「いや、ちょっとね……」

「簡潔に言えば、ともりとひかりが仲違いするきっかけになってしまったわだかまりをとかす作業をしていたって感じかな」



あっちゃん、ナイス。すごくわかりやすいと思う。間違ったこと言ってないし。

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