第48話

待って。

文はなんか生意気でむかつくけどそこも含めてかわいい。

かわいい、けどさ。



「あいつのSNS、初めて知った……」

「やっぱり、その写真ひかりなんだ」

「あぁ、うん。そうだと思う」

「ともりがそのひかりの彼氏と結構なやり取りしてたみたいだよ。いろいろ相談されたし、自分も気になるしってことで」

「……ともりに、謝りたい」

「どうしたいきなり」

「いや、本当は、きっとわたしも当時から、彼氏のことすきだったんだよね。ともりは名前を口にしなかったけど、なんとなくわかってた。でもともりのすきなひとだからって譲って……ふたりが別れたのを知ったとき、どうしてって思っても、どこかで安心してたの」

「なんだ、そんなこと、全然気にしなくていいのに」



背後からの声に驚き振り向くと、そこにいたのは話題にあがっていた人物だった。



「ともり……!!」

「久しぶり。ほんと、変なところ律儀だよね、ひかりって」


そう言って、わたしの隣に座ろうとするので、荷物をあっちゃんに預ける。

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