第47話

そして、約束の日。



「お待たせ〜」

「よし、行くか」


わたしは、あっちゃんと待ち合わせて、昨日の話の続きを聞くことに。

あっちゃんがドーナツが食べたいと言い出したので、すぐに店の中へ入った。



「……それで、ともりのことだけど」


ドーナツを口いっぱいに入れ、もごもごしながら話す、あっちゃん。



「元カレから、連絡がきたんだって」

「ん?」

「晴れて彼女と付き合えました、って」

「そうなの?」



元カレというのは、わたしの今の彼のこと……だよね。

てことは、つまり、なるが、ともりに連絡したってことで……



「SNSでも、報告してるっぽい。ほら」


そう言って、あっちゃんが自分のスマホの画面をわたしに見せてくれた。

そこには、いつのまに撮ったのか、野球を球場で見てはしゃいでいるわたしらしき人物(顔は隠してある)の写真とともに、「事後報告。念願叶って彼女に告白してもらえました」という一言が添えられている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る