第46話
わたしの思いが通じたのか、後から来た2人はわたしのまったく知らないひとだった。きっと大学に入ってからのお友達なんだろう。
呼び出しされたので注文を伺いに行くと、あっちゃんがまとめて言ってくれたからすごい楽だった。
「……ご注文、承りました。じゃあ、待っててね」
「おぉ、よろしく。なぁ、ひかりってさ」
「ん?」
厨房に戻ろうとしてところを彼に呼び止められた。
「ともりに最近会った?」
「あー、ううん。実は、中学卒業してから連絡すらほとんど取ってなくて」
「そうか。高校は別だったしな」
「ともりがどうかしたの?」
「あぁ、実は学部は違うけど大学が一緒でさ。前に話したとき、ひかりのこと心配してたから」
ともりが、わたしのことを心配してたって、どういうこと?
「今日、何時終わり?」
「ラストまで」
「じゃあ夜遅くなっちゃうか。明日は?」
「休みだよ」
「それなら、明日どこかで話そう。長くなりそうだから」
本当は気になるから今すぐ教えてほしかったけど、業務中だからそうもいかない。今日のシフトをラストまでにした店長を恨みつつ、わたしは仕事に励んだ。
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