第24話
「……今、なにしてんの」
「なにって?」
「大学とか専門とか、いろいろあるだろ」
「あぁ、進学先? 大学だけど」
「どこ」
「言わない。絶対言いたくない」
「んだよ。減るもんじゃねーじゃん」
「やだ。なんかイヤなこと言ってきそうだもん」
「言わないよ、そんな子どもっぽいこと」
「わたしにとって、なるはずっと生意気ながきんちょなんだよ」
もうおれだって高3だからその記憶上書き更新しろ、えーどうしようかな、というやりとりを続けながら、今しかないと思い切り込む。
「……ね、上書きしてほしいなら教えてよ。どうして、ともりをもてあそぶようなことしたの」
「べつに、もてあそんでない。おれはただ頼まれたことを実行しただけ」
「頼まれた?」
「そうだよ。告白されて、すきなひとがいるって断った。でもすぐには諦めがつかないから、あなたのすきなひとには申し訳ないけどわたしのわがままに付き合ってほしいって」
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