第15話
「……そんなこと言ってもさ、きっともう、二度と関わることはないだろうし、悪い夢でも見たと思って忘れてよ」
「そんなことできない。おまえはブラックリストに載ったんだ、忘れてたまるか」
なにこいつ。すっごいめんどくさい!
「……わかったわかった。丑三つ時に藁人形で呪ってくれてもいいからさ、そこ通して、帰らせてくれる?」
教室の出入り口をふさぐように立たれたら、動けないでしょ。中にひとはいなさそうだけど、まだこのクラスの生徒も帰ってないひといるだろうし、そのひとがいつ来るかわからないし。
「……おまえ、名前なんていうの」
「須崎ひかり、だけど……」
「……そう」
名前を教えたから、引き下がってくれるかと思えば、まったくそんなことはなくて、相変わらずわたしの行く道を阻んだまま。
けれど、廊下からだれかと話しながらこちらに向かって歩いてくるおそらく生徒の気配を感じた。
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