第11話

なんかこいつ、いろいろと意味わかんないこと言った……よね?




「いや、だから、そこはわかるんですけど、委員会の打ち合わせが長引いてのことだから今回だけは勘弁してくださ……」

「むりだよ、常識なさすぎ。もっとさ、なんかあるでしょ、ひとに頼む態度がなってないよ」



あまりにも上からものごとを言ってくるから、わたしの言動すべてが間違っているのかと思えてきた。


いや。

わたしは間違ってない。そもそも、この偉そうに座る男になんの権利があってここまでふんぞりかえることができるのか。




「常識がないのは、そっちも一緒でしょうが! そんな態度取ってたら、生徒会の品格と信頼ががた落ちする……」


わたしが男に対して反撃を始めようとしたところで、ガラガラとドアを開ける音が聞こえてきた。




「……あれ? ひかりちゃん、どうしたの?」

「あぁ〜、これに、はんこくださいぃぃぃ」


入ってきたのは、救いの女神。もとい、副会長。

わたしは彼女に泣きながら懇願する。そんな大げさな、と苦笑されながら彼女から承認をもらって、無事に書類の提出は済んだのだけれど。




なんだったんだ、あいつは……!!!



夢でも見たのだろうか。いや、たしかに現実だった。

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