気になるお年頃

第8話

今日は、修学旅行。

これから高校受験を控えているあたしたちにとって、この旅行はいちばんの息抜きだった。


そんな旅行の中で、いちばん楽しみにしていたことは、もちろん…



「さぁ、話してもらいましょうか」

恋話。


会話の参加は、あたしと同室の友達と、隣の部屋の友達2人の合わせて4人。

誰が好きなのかとか、誰とつきあっていて、今何ヵ月続いているのかとか、最初はそんな程度だった。



でも、盛り上がっていくにつれて…



「ねぇ、みんな何カップなの!」

そんなちょっと卑猥な話にまでエスカレートしていった。


「あたし胸ちっちゃいから…やっぱいちばん大きい人から…」

「やだよー。ここは話題を持ち出してきた人から」

「何言ってんの!あたしはいちばん最後に決まってるでしょ」


こうなったら手で触ってなんとなく当ててやる!

誰が言い出したかはわからない。



みんながみんなの胸を触りだして、何カップか探った。



「やだなー、もう。くすぐったい!」

「あ!隠れ巨乳じゃん!羨やましいなー!」

「え、うそ!あたしにも触らせてよー」

「あたしもあたしもー」

「えっ、ちょっ、やだっ…」




点呼の時間と夜中なのに騒ぎすぎてしまったせいで、あたしたち4人は説教をくらうことになってしまった。


それでも、この一時は、楽しかった青春の1ページとして、あたしの思い出に刻まれた。





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