夢見る少年
第6話
大人の女の人って、すごく、いいものだと思っている。
俺らの年代だからとか、そういうわけじゃなくて、自分よりも人生を経験しているから、それを俺に教えてほしいって思う。だがしかし、決してマゾヒストなわけではない。
「来週から、教育実習生来るらしいぜ」
クラスの友達が俺に教えてくれた。男か女か、訊ねてみると、なんと女だ、という。
俺は男兄弟の末っ子であり、幼馴染と呼べる人物も男しかいない。そう、女っ気がまったくないのだ。おまけに通っているのは男子校なわけだから、本当に女と関われるのは、ここにいる女教師(半数おばさん)と、母親のみ。
これは絶好のチャンスだと思った。その、来週やってくる、教育実習生と関わることが。
ぜったい、俺の虜にさせてみせる。
夢見る少年
(今日から教育実習生としてお世話になります、よろしくお願いします)
(先生は彼氏とかいるんですか~?)
ふざけながら訊くクラスメートに対して、いません、募集中です、と微笑みながら言う彼女に、俺は手ごわいな、と感じたんだ。
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