第21話
俺は彼女を追いかける。
彼女が逃げたのは屋上。
彼女に追いつき、腕を掴むと、パシッと振り払われた。
「やめてっ… もう、あたしのことも…飽きちゃったんでしょ…?
さっき、聞いたもん…煉くん、女の子と付き合ったらすぐ別れるって…」
彼女は涙をポロリと零しながら言った。
「違うっ!俺、茉梨乃ちゃんのこと、飽きたなんて思ってない!」
「嘘っ! じゃあどうして… さっきの女の人は…?」
「あれは…腐れ縁のヤツで…とにかく、あいつは恋愛対象外!」
「でも…あたしに飽きたら…捨てるんでしょ…?」
「茉梨乃ちゃん…俺のこと…好きになってくれたの…?」
俺の問いに、茉梨乃ちゃんは黙り込んでしまった。
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