LOVEとLIKEの境界線

第7話

「好き」って言えば、ただなんとなく満たされた。


彼女も「好き」って返してくれたから。




「…あのね、私他に好きな人できちゃったの」


「…は?」



久しぶりのデートで、帰り際に言われた言葉。




「なんで? だってさ…俺のこといつも“好き”って言ってくれてたじゃん」


「好きだよ?今でも、大好き。 だけどね…私、あなたに対する気持ちは“LOVE”じゃないの。“LIKE”なの」


「意味…わかんないよ…」


「ごめんね。 これからも仲良くして欲しいな…」


「…っ」


「じゃ、私行くから…」


彼女はそう言って俺の前を立ち去った。





俺はその場にしゃがみ込んで、声を殺して泣いた。



“LOVE”と“LIKE”の境界線。


とても大きい溝があるということを、俺は改めて知った。





LOVEとLIKEの境界線


(これからも俺はお前を“LOVE”の方で好きでいるから…)

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