第15話

「…もしかして、キスしたの怒ってる?」


「いや…怒ってるというか…」


びっくりした。俯きながらそう云った。




「そっか。嫌だった…よな……」


「…たよ」


「え?」


「嫌じゃなかった…よ…」


「茉吏子…」



お互いの目が合ったとき…、あたしたちはまたキスをした。









それからはもう、幸せで…、幸せすぎて。


彼の体温が温かくて、ずっとこの温もりに包まれていたいと思った。

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