第13話

「い、意外と怖い…」


乗り始めて数分して、類がボソッと呟いた。




「高いところ苦手なの?類」


あたしがそう聞くと、「違うよ。揺れるのが怖いんだ」と答えた。


だからあたしはわざと観覧車を揺らす。







「や、やめろって!落ちる!」


「そんな、落ちるわけないじゃん」


「降りてから覚悟しろよ」


「え、なになに?あたしなにされちゃうの?」


「…内緒」


「えー、なにそれー」


そんなくだらない話をしているうちに、観覧車も頂上に達しそうになっていた。

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