第11話
そんなあたしの返答とは反対に、「いや、行こうよ。遊園地」とまた、あたしの好きな笑顔で、そう云った。
「え…」
「今日は、“一日限定彼氏”なんだから。茉吏子のしたいこと、なんでも叶えてあげるよ」
「…ありがとう、類さん」
「あ、その、類さんって呼び方も禁止!呼び捨てしなさい」
「…る、類?」
「ん?」
「ありがとう」
「…お安い御用」
そう云って類は鼻で笑った。
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