あたし、ちゃんと謝ったのに…。

そんなに睨まなくたって、いいじゃない…。

さっき彼氏に振られ、独り身の会にも参加させてもらえず、あげくこの男の人に睨まれて、あたしは感情が爆発して涙が出てしまった。

「ごっ、ごめんなさいっ…」

「…！？　別に泣かなくてもいいだろ」

「だって…、悲しいことの連続で…、あなたに睨まれまでしてしまったから…、もうどうしたらいいかわからなくて…」

「…ごめん」

「え…？」

「俺、元々目つき悪いんだよ。だから別に君を睨んでたわけじゃない」

笑ってよ。そう云って彼はあたしの涙を指で拭った。

「…ね、どうしてこんなところにひとりでいるの？彼氏待ち？」

「あ…それが…」

「…フラれた？」

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