第13話

いつもはちょっとイカつい先輩だけれど、その印象はまったく感じられない。


そんな先輩に、あたしも頬が紅潮する。





「…そんなこと言われたら、俺だって困るんですけど…反応に」


「…え?」


「俺は普通に接してるのにさ…、そういうこと言われたら変に意識しちゃうじゃん」


「す、すいません…」


「いや、いいよ別に。ってか、一緒に帰る?」


「え、でも…」


「ひとりで帰るんでしょ?」


「そ、それは、そうなんですけど…」


「じゃあいいじゃん。帰ろ」


「は、はい…!」




そうしてあたしは先輩と一緒に帰ることになった。

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